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能楽トリビアTrivia

Question146 ベテランが演じる曲は?(2017年3月15日追加)

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能には、老いを主題にした演目があります。代表的なのが「関寺小町」「檜垣」など老女物と呼ばれるジャンルで、老女が若く美しかった過去を懐古するというパターンが目立ちます。平安時代の伝説の美女・小野小町も、能ではもっぱら老いた姿で登場します。

老女物は、いずれも高い技量が求められる大曲。面をつけるため、演者自身が高齢である必要はなさそうですが、必然的にベテランが演じることが多くなります。

なぜ老女物が難しいのでしょう。世阿弥は『風姿花伝』の中で「そもそも老人の姿は見栄えのするものではない。しかし(観客の前で演じる以上は)美しく見せなければならない」という趣旨の言葉を残しています。

こうした矛盾をはらみつつ大事にされてきた老女物ですが、大曲ゆえ演能の機会は限られます。重い内容をテーマにしつつ、ドラマ性には乏しく、はっきり言って地味な曲ばかり。演者の表現力が問われるばかりではなく、観客にも相応の鑑識眼が求められます。

そのほか、三修羅(「朝長」「実盛」「頼政」)や三婦人(「楊貴妃」「定家」「大原御幸」)など、3曲くくりで呼ばれる曲は重い習い物が多く、上級者向けの演目といえるでしょう。


イラスト:坂木浩子
今までのトリビア

「能楽トリビア」は作成にあたってこちらの文献を参考にしています。


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