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能楽トリビアTrivia

Question56 橋掛かりの長さは決まっているの?(2009年3月9日追加)

イラスト

長い歴史を持った能の上演の場となる能舞台は、現代では能楽堂に収められたものもあれば、屋外に設けられたもの、仮設のものなどさまざまに分かれます。それら能舞台のサイズとして、概ね「一辺が三間(約5.45メートル)の正方形」が安土桃山の頃から定着したようです。

ただ、実際には個々の能舞台のサイズはそれぞれ少しずつ異なります。そして能舞台につながり、上演の際に重要な役目を果たす橋掛かりは、その幅や距離に決まりはありません。6間(約11メートル)から7間(約13メートル)が標準とされていますが、短い橋掛かりを持つ、ごく小規模な能舞台も数多く見られます。いろいろな演目で、橋掛かり上で所作や舞を行う場合もたくさんありますが、同じ演目、同じ演者であっても、橋掛かりの長さに応じて、その内容はきめ細かい変化がつけられます。舞台から静かに立ち去る余韻の出し方も、橋掛かりの距離により変わることでしょう。橋掛かりの距離の違いは、演者の表現方法にも深く関わっているのです。


イラスト:坂木浩子
今までのトリビア

「能楽トリビア」は作成にあたってこちらの文献を参考にしています。


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