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能楽トリビアTrivia

Question114 能の「小書」の始まりは?(2012年7月28日追加)

イラスト

能の番組表で、曲名の左側に小さく「小書(こがき)」と書かれていることがあります。能や囃子、狂言の特殊な演出のことを言います。「小書」には、古くから伝書類に書かれている習事や、後に新しく工夫されたものがありますが、今のように番組に書かれるようになったのは、江戸時代の中期以降のようです。「小書」を特に多用し、演出に工夫を凝らしたのが、その江戸中期に観世大夫であった十五世観世元章(かんぜもとあきら)です。

元章は、徳川家重、家治の二代にわたり将軍家の能師範を務め、観世流の権威を高めた「中興の祖」と言われる人物です。国学を好み、その素養から、古くからの演出法をまとめたり、新たな小書演出を創作したりしました。また、従来の詞章を大きく改訂した『明和改正謡本』を刊行するなど、さまざまな改革を行っています。

詞章の改訂は、全曲覚えなおしをしなければならなかったため、周囲には不評で、彼の没後直ちに廃止されました。しかし、彼の小書による特殊演出は、その後も観世流に受け継がれ、また、他流の小書演出にも影響を与え、現在に至っています。観世流の小書は約400にも達し、他流を大きくしのぐ数があります。(金春流で約50、喜多流と宝生流は約100、金剛流200ほど)


イラスト:坂木浩子
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「能楽トリビア」は作成にあたってこちらの文献を参考にしています。


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