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能楽トリビアTrivia

Question83 「ワキ留め」ってなに?(2010年7月1日追加)

イラスト

能の一曲は、多くの場合、シテが囃子をバックに、常座や橋掛かり「留拍子」と呼ばれる足拍子をふたつ踏んで、終演を表します。すべてが終わり、静寂が訪れた舞台から、シテを筆頭に演者たちが揚げ幕へ消えていく様には、能独特の余韻が感じられます。

一方、シテの留め拍子とは別に、一曲が終わる前にシテが退場し、舞台に残されたワキが留める演目も、「松風」など十数曲あります。これは「ワキ留め」と呼ばれ、ワキの視界からシテが消え去る情景を強く観客に印象づけるなど、シテが留めるのとは趣の異なる余韻が生まれます。またツレが留める曲もあります。

曲の留め方によって、演者の去っていく姿、去った後の空間でさまざまな余韻の違いが生まれます。


イラスト:坂木浩子
今までのトリビア

「能楽トリビア」は作成にあたってこちらの文献を参考にしています。


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