
  能楽師がもつ扇はどう違う? (2008年4月8日追加)

扇子は、日本で誕生し、世界に広まっていきました。もともとは骨の片面のみに紙を貼った物でしたが、中国で両面に貼られた物が日本に逆輸入され、さらに紙の間に骨を差し込む独自の扇子が生まれたのです。
能楽において扇は重要な存在です。舞台上のすべての人物が扇を手にしています(例外の演目もあります)が、主にシテ方が手にしている先が閉じずに広がったものを「中啓(ちゅうけい)」と言います。「末広」という言葉は、この閉じた形を表したものだと言われています。
仕舞で使ったり、地謡方、囃子方、後見方が手にしたりする、通常と同じく閉じる扇を「鎮扇(しずめおうぎ)」と呼びます。扇の骨のつくりや表面の模様などの仕様は、流派により細かな違いがあります。面や装束同様に、注意を払って見てはいかがでしょう。
イラスト:坂木浩子
「能楽トリビア」は作成にあたってこちらの文献を参考にしています。
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