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能楽トリビアTrivia

Question103 太鼓の名人だった武将とは?(2011年8月17日追加)

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戦国〜安土桃山時代に活躍した武将、細川幽斎は、後に熊本藩主となる細川家の祖先で、有職故実、茶の湯、料理など諸道に通じた教養人として有名です。彼は能にも通じ、特に太鼓を好んだといいます。幽斎の太鼓について、松永貞徳の「戴恩記(たいおんき)」に、次のエピソードが残されています。

関白豊臣秀次在世のとき。聚楽第で細川幽斎も鑑賞した能の催しがあり、この時の太鼓は、当時「太鼓の上手」として評判の金春又右衛門でした。又右衛門は、幽斎が見ていると知っていつになく緊張し、終演後、恐る恐る自身の太鼓のできについて幽斎に聞きに行き、「結構」という言葉をもらって安堵した、といいます。そして、その後の酒宴では、「今生の思い出に……」と、幽斎に太鼓を一番所望しました。幽斎は快諾し、「遊行柳」を奏でましたが、皆が聞き入る中、又右衛門は、ずっと額を畳に押し当て、その音色にむせび泣いていたということです。

当時の第一人者の心を揺さぶった幽斎の太鼓は、真に「名人」の域に達していたのでしょう。


イラスト:坂木浩子
今までのトリビア

「能楽トリビア」は作成にあたってこちらの文献を参考にしています。


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