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仇討ちに出る前に、兄弟は曽我の里にいる母を訪れます。出家せよとの母の言いつけを破り、勘当されていた弟の時致を許してもらい、また母に仇討ちに出る前の、別れを告げるためです。祐成は歓待されますが、時致は重ねて勘当だと言い渡されます。祐成がとりなそうとするならば、母は兄弟ともに勘当すると告げます。 そこで祐成は時致を伴って母の前に出て、仇討ちのことを説明し、時致の勘当を解くよう訴えますが、母は首を縦に振りません。兄弟は、母の頑なな態度に説得を諦め、泣く泣くその場を立ち去ろうとします。母はたまらずふたりを留めて許し、3人は和解の嬉し涙を流します。感極まった祐成を中心に、門出の盃を交わした後、兄弟は共に名残の舞を舞います。そして涙ながらに母に別れを告げ、見事に仇討ちを遂げようと勇んで出かけました。
小袖曽我では、仇討ちを決意した兄弟が母の元を訪れ、弟の五郎時致の勘当を解いてもらい、母に暇乞いをする、というくだりに焦点を当てています。はじめ許されなかった勘当がついに許され、出立の酒宴を催すまでの親子、兄弟の情愛の細かな動きが表されます。 仇討ちという殺伐とした内容ながら、いつの時代も変わらない人情に主眼が置かれ、颯爽とした雰囲気が損なわれず、昔から大衆的な人気があったようです。幽玄が強調される多くの能と違い、兄弟が仲良く同じ型で悲しんだり、凛々しく相舞(あいまい)を見せたりする演出による、見た目の素朴な面白さも見どころのひとつです。 ちなみにワキの出てこない点でも、異色の能です。 ▼ 演目STORY PAPER:小袖曾我演目ストーリーの現代語訳、あらすじ、みどころなどを、印刷・拡大表示のできるFlashPaperで公開しています。能の公演にお出かけの際は、ぜひプリントアウトしてご活用ください。プリント方法や使い方などはこちらのヘルプページへどうぞ。
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