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夜半に僧が梅の木陰で休んでいると、箙に梅を挿した若武者が現れます。僧が誰かと問うと景李の霊だと答えます。景李の霊は、修羅道の戦いに駆られる様子を見せます。なおも一の谷の合戦で箙に梅の枝を挿し、先駆けの功名を得ようと、敵に向かい、秘術を尽くして戦う場面を見せるうちに夜が明けます。僧の夢の中、景李の霊は暇を告げ、供養を頼んで消えていきます。
みずみずしい若武者と盛りの花をつけた梅の枝。その取り合わせは、血みどろの陰惨な戦闘の場であるからこそ、際立って美しく輝く美を感じさせます。昔の侍はただ、戦闘に没頭する武骨なだけの存在ではありません。和歌や管弦に秀でる者もあり、風雅な心を解し、美への感受性も高かったようです。もちろん粗野な者たちもいたでしょうが、武将の位にある者たちは、深い教養と独特の美学を持っていました。この能でも、そういった侍の美学が陰影深く描写されています。 また一方で、歴史に残る合戦の、勇猛で苛烈な戦闘シーンの描写もあり、全体的に生き生きとした躍動感を楽しめる曲です。 ▼ 演目STORY PAPER:箙演目ストーリーの現代語訳、あらすじ、みどころなどをPDFで公開しています。能の公演にお出かけの際は、ぜひプリントアウトしてご活用ください。
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