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能を支える人びと

ここでは、インタビュー本文でご紹介しきれなかった、山口安次郎さんの魅力的なエピソードを、ご紹介します。

能楽、謡あれこれ

安次郎さんは、本当に謡が好きである。西陣には、各町内に昔から長老的な存在のご隠居さんがいて、謡なども教えており、安次郎さんもそういったご隠居さんから習ったという。初めて習った曲を聞いたところ「竹生島」とお答えになり、すぐさま「竹に生まるる鶯の」と一節始まった。流儀は大体、金剛流。というのも、観世流の集まりにもちょくちょく顔を出していたからである。

好きな謡曲は、と尋ねると「好きな平家物語をもとにした二番目もんや、美しい人が主人公になる三番目もん」という答えが返ってきた。

数年前までは、友人たちと寄り合って、今日はどこどこの家で誰々がこの役をやって、と謡会に興じていたそうである。また観るほうでも、しばらく前まで、毎月のように観世会、金剛会の催しに顔を出していたそうだ。やはり装束に眼が行くようで、シテの役柄との相性には厳しい眼が注がれる。「舞いはええけど、装束が合うてないと気になる」とのことである。

2005年(平成17年)に静岡県三島市にある佐野美術館で、兄の故・山口伊太郎さんとともに西陣織の展覧会を開催したとき、兄の伊太郎さんのご挨拶に続いて、先方の館長さんから何か挨拶をと望まれた安次郎さんは、「兄がご挨拶しましたから、私はお祝いの謡曲を謡わしてもらいます」と言ったそうである。曲は近所の三島大社にちなんだ「春栄(しゅんねい/しゅんえい)」。「“……伊豆の三島の神風も、吹き治むべき代の初め、幾久しさともかぎらじや、嘉辰令月とはこの時をいふぞめでたき” と謡いましたら、皆さん感動されて。これは即興ですか、といわれてね」。嬉しそうにニッコリとお笑いになった。

巌さんの演じた能の写真を見ながら説明を受けていると、「融」のところで即座に「東からげの汐衣」と、安次郎さんの謡が飛び出してくる。実は「融」が「一番好きな曲」なのだそうだ。

自作の唐織に囲まれた山口安次郎さん
自作の唐織に囲まれた山口安次郎さん

撮影:大井成義


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